神経の治療をした歯の「変色」

2015年10月20日

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最近、前歯の治療をして話題になっているハリセンボンの箕輪さん。
歯の神経が死ぬと(失活歯)変色するということを世間一般に広めてくださいました。
変色してしまうことは皆さんご存知かもしれませんが、なぜ変色するのかご存知でしょうか?
今回はこの「なぜ」と〈治療方法〉についてお話したいと思います。

ところで歯の神経って??

そもそもの歯の神経(歯髄)や周囲の構造についてまずはご紹介します。

「歯髄」は神経や血管、リンパ管を含んだお肉のような組織です。
歯髄の外側に存在する象牙質を作ったり、象牙質内に存在する象牙細管という管を通じて象牙質に栄養を補給したり、余分なものを回収したり、様々な刺激を痛みとして伝えたりと、いろいろな働きをしています。
歯は歯髄が存在していることで象牙質に潤いやしなやかさを保ち、噛む力にも耐えられる構造となっています。

歯髄の周囲には象牙質、その外周にエナメル質と続いていますが、このエナメル質はほぼ結晶の構造をしていて半透明になっています。
また象牙質内の象牙細管という細かい管は歯髄からエナメル質との境までの間をまっすぐ走っています。
エナメル質が半透明のため、象牙質の色が外側に透けて見えています。

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どうして変色するの??

歯をぶつけたりすると歯髄内で出血します。また虫歯などにより細菌が歯髄内に入り込むと、細菌をやっつけるためにリンパ球などの防御を働かせようと血流量が増加します。
歯の根の先(根尖)部分の歯髄は細く、その歯に流入する血液より流出する血液が少なくなると、硬い象牙質で覆われているため、歯髄内の圧力が高くなり、やがて歯髄が死んでしまいます。
歯髄のお肉が壊れたものと血液中の鉄分が象牙細管に入り込み、それが変性し色が黒くなっていきます。
神経の治療をしたときも同じように血液の成分などが細管内に入り込むことで変色していきます。

生きている歯(生活歯)と死んでいる歯(失活歯)では色の原因部分が違っています。
生活歯であれば象牙質自体の色が原因ですが、失活歯では象牙質内の細管の中に入り込んでしまった物質による変色となります。

変色が心配、どうしたらいい??

失活歯の変色への治療方法は様々あります。
残っている歯の状態やどんなことを望んでいるのかによって変わってきます。

■オフィス・ホームホワイトニング:
歯の表面に薬剤を塗り、薬剤を浸透させ漂白していく方法。変色がほとんどない場合や、後述のインターナルブリーチとあわせて利用する場合に。
ただし色戻りはあるのでしっかり理解した上での利用をおすすめ。

■インターナルブリーチ:
根の治療の後に歯髄があった部分に漂白剤をいれ、白くしていく。細管部分に直接漂白剤が届くため、かなり効果が高い。
ただし、ガスなどが発生し内圧が上がることから、ヒビなどが入っていない丈夫な歯質がしっかり残っていることが条件。

■かぶせ物:
変色した歯をぐるりと削り、かぶせ物をかぶせてしまう方法。もろくなってしまった歯を補強でき、歯が欠けていたり、変色が著しい場合はかぶせ物が一番。
ただし、歯を削らなければいけないことと、かぶせ物自体の変色がなく自然なものなどを選ぶと自費のものとなります。

■歯のマニキュア:
歯の表面に色を塗る方法。すぐに白くなりますが、かみ合わせによりすぐ剥がれてしまったり、歯に厚みが出るので唇に違和感があったり・・・。
あくまでも一時的に白くするものという形になります。

治療方法は様々あり、条件やどんなことを望んでいるのかでも変わってきます。
歯の変色にお悩みの方は、まずはどんな状態なのかしっかり把握するところからです。
かかりつけの歯科医院でしっかり相談してみましょう!


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